#2【小さな小さなお城】

空想物語

ここは、小さな小さな囲いのお城。
穏やかなお城で、いろいろとした日常を過ごす物語。
空想の世界へ誘えますよう努力致します。


【小休止】


【第2話 愛との出会い】(前編)

 静かな街、眠りにつく人の多い時間。
 ミオンは愛を連れてカジノへ遊びに来ていた。
 カジノ内は今日も多くの人が自分の運を試していた。

 カジノを楽しんでいる時、愛と出会った時を思い出す。

「ミオン、今日からこの城の城主として暮らすのです」
 王女から命を受け城で暮らすこととなったミオン。

 ミオンはアリアと共に城の中を見ていた。
「やはり城の中は広いな、城の世話難しそうだな」
 城の世話をしてくれる従者をミオンは欲していた。

「アリア、城の中にいて」

「わかった、気をつけて。ここで待ってる」
 ミオンは従者になってくれる人を探しに街へ出かけた。

 人が集まるとこを探すため、掲示板を見た。
 街ではカジノが流行っているらしい。
 今は本や食料など必要な物を買い、夜カジノに行こうと決めた。

 夜になりカジノへ向かった。
 ポーカーやブラックジャックなどカードゲーム主体のカジノだった。
 ミオンはポーカーなら分かると椅子に座った。

 椅子に座ったミオンは周りを見渡し、真似をしてチップをテーブルに出す。
 ディーラーからカードを貰い手札を見る。
 3が2枚とKが2枚の2ペアと下の方の役ができていた。

「手札は、お揃いになりましたか?」
 カジノに不慣れなところを分かられてしまったのか、ディーラーから教えてもらえた。
 ディーラーから教えてもらいつつポーカーを進めた。

「最後は1人で勝負してみたいです」
 勝ったり負けてしまったりと、半々なところで最後の一戦と思いカードをもらう。
 この一戦は手助けを借りず1対1で行うことにした。


【小休止


【第2話 愛との出会い】(後編)

「最後の一戦、カードオープンです」
 結果は、ミオンのフルハウス対ディーラーのストレートでなんとか勝つことができた。
 
 勝つことはできたものの気になったことがあった。

 ディーラーと離れ他の方と勝負をしているところを見ている。
 先ほど自分としている時と手付きが違った。
 負けている様子がほとんどなく9割程度勝っていた。

「また話しに来たいな」
 ミオンは気になりつつも、またどこかの機会で来てみようと思い帰城した。

 次の日の朝、街へ朝食を探そうと散歩しに出かける。
 パンを探しているとき、見たことのある顔を見つけ近寄った。

「すみません、昨日お世話になりましたディーラーさんですか?」

「そうです、昨晩は長い時間お付き合いいただきありがとうございました」

 ディーラーを見かけ一言挨拶をした。
「こちらこそ、昨晩はありがとうございました」

ディーラーは驚きつつも一礼をしてくれた。
「お楽しみいただけて良かったです」

「名前をお伝えするのを忘れていました。私はミオンと申します」
「ディーラーさんの名前を聞いてもよろしいですか?」
 ミオンは急いで名前を聞いた。

 丁寧にミオンの方へ身体を向け名を告げる。
「私の名前は、『愛』と申します」

「ありがとうございます、愛さん」
「愛さん急なのですが、お城で執事してくれませんか?」
 ミオンはディーラーの際の丁寧な接客に惚れたことを言った。

「このスクロールの中に契約についての文が書いてあります」
「一番下に愛さんの署名を頂けたら契約成立となり執事をお願い致します」
 スクロールを愛へ渡すミオン。

 急なお願いに戸惑う愛は、
「どうしましょうか。夜、ディーラーは続けていても大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫ですよ」
「私は愛さんのいるカジノなら遊びに行きたいです」
 ミオンは笑顔で愛に訴えた。

「ありがとうございます、わかりました」
「それなら、お城でのご奉仕お受け致します」
 愛はスクロールに名前を書き、ミオンへ渡した。

「これからよろしくお願いします、愛さん」

「ご尽力致します、ミオンさん」
 ミオンと愛は握手をし、街を回りながら城へ帰った。

「どうしたんですミオン様?カードオープンしてください」

「ごめんなさい、今開けます」
 愛との出会いは偶然なことが多かったと感じていたミオンだった。


【小休止】


【最後に】
・最後まで読んでいただきありがとうございます!

・日が昇っている間は執事、沈めばディーラーと二面性を持つ愛。
優しく説明して世話をしてくれるとか、かっこいいです!

・空想物語は不定期に更新していきます。
楽しみに待っていただけると嬉しいです。
お気軽に感想や修正点などのコメントしていただけたらと思います(^^ゞ

・ぜひ、今後ともお付き合いをよろしくお願いします。
空想世界へまたのお越しをお待ちしております<(_ _)>

〔お楽しみにです〕#3⇒

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